農場HACCP|平野協同畜産(四万十麦豚)

農場HACCP取り組みの動機

私は平成28年に先代より事業継承いたしました。当農場では以前より農場の入退場の消毒、着替えなど基本的な疾病対策をしてはいましたが、まだ飼養衛生管理基準の遵守について徹底しての取組みは出来ていませんでした。 今後を考えるとこれまでのような飼養管理の農場で安全意識の高いお客さまに対して安全・安心を自信を持ってアピールできるのか?という危機感がありました。

■農場HACCPとは? 【農場HACCP認証制度について】

農場HACCP取組み状況

当農場は小さな農場ですので私が直接チームリーダーとなり平成28年6月から取り組みを始めました。 高知県では初めての取組みとあって情報も少なく、関係機関に助けてもらいながら、月に1回のチーム会を開催し、2回のうちの1回は農場スタッフも全員参加しての勉強会を行ってまいりました。

同年末に推進農場の指定をいただき、令和元年9月20日に、四国内で養豚第一号となるHACCP認定農場となりました。

現在は、これまでに作成した資料の効率的な見直しや今後の進め方を家畜衛生保健所さんに助けて頂きながら再構築している状態です。 これまでの農場HACCP構築への取組みで最も苦労しているのは、農場スタッフの意識改革を進めることです。 法令・規則や衛生管理を継続して遵守できる組織に変えるには、全員が農場HACCPシステムを導入する事の大切さを理解して自主的に取組むことができるようになることが必要と考え、 農場スタッフのHACCPチーム会への参加、勉強会やミーティングを行っています。今後も組織全体の底上げを図っていく所存です。

具体的なメリット

以前は会社内でのミーティングもあまりなく現場任せでしたが、取組をはじめてコミュニケーションが増えて様々なことを話し合いで決めていくようになりました。 また、取引先や関係機関には農場の方針を伝え、良くも悪くもオープンに農場の状況をみてもらい、課題があれば解決ための意見を頂いています。これにより以前よりも信頼関係を深めることが出来たと思います。

さらにこれまで農場内では問題が発生したときには場当たり的な対応しか出来ていませんでしたが、農場HACCPが構築でき繰り返しの失敗がないように、検証・改善・計画・運用のサイクルで解決できます。 また初めての問題でも起こる前に想定して準備もできます。農場の掲げた目標にむかって着実に進むことが最大のメリットだと感じています。

今後の方針

農場スタッフが主体的に取組み、生産管理に役に立つシステムでないと継続できないと思い、現場の意見を取入れながら、ゆっくりではありますが、着実に農場HACCP認証に向けて作業や意識改革を進めていきます。

さらに将来的には農場HACCPを組み入れた独自の生産管理システムの構築ができれば、今後の大きな資産となると思います。

これまでお客さまに顔の見える養豚農場として歩んできましたが、これからは豚が「どのように育った」まで見える、「安心・安全・信頼」を届けられる農場になる決意をいたしております。

 

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